現在の参加者は 9 人です。


名前:いか
HP :5
攻撃力:5
防御力:0
素早さ:1
剣技:
 ・王国認定ギルド証
 ・哲石
 ・大男ベアーグ
 ・烏賊
 ・飄石
 ・烏賊
 ・飄石
 ・烏賊
 ・飄石
 ・烏賊
 ・飄石
 ・鋼糸
 ・鋼糸
 ・段平
 ・段平
 ・匕首
 ・発勁

設定:


オーナー:sunatower

評価数:3
(osakana)(kusa_hen)(Winuin0081)


サウスポー! (osakana)(11/13 02時18分35秒)

名前:魔王啓一
HP :5
攻撃力:7
防御力:0
素早さ:2
剣技:
 ・まほうつかい啓一
 ・まほうつかい啓一
 ・まほうつかい啓一
 ・まほうつかい啓一
 ・まほうつかい啓一
 ・まほうつかい啓一
 ・まほうつかい啓一
 ・まほうつかい啓一
 ・まほうつかい啓一
 ・飄石
 ・飄石
 ・飄石
 ・飄石
 ・飄石

設定:
僕が魔王だ。


オーナー:osakana

評価数:1
(kusa_hen)


名前:ギヨ
HP :5
攻撃力:5
防御力:0
素早さ:2
剣技:
 ・王国認定ギルド証
 ・悪魔の角
 ・悪魔の角
 ・飄石
 ・飄石
 ・飄石
 ・飄石
 ・飄石
 ・飄石
 ・飄石
 ・ギヨ&イワン&スミエー
 ・哲石
 ・哲石
 ・哲石
 ・大男ベアーグ
 ・大男ベアーグ
 ・段平
 ・発勁
 ・発勁

設定:
魔王城の置物を見ていたら、かつての大屋を思い出した。
逃亡からどのくらい経ったのだろうか。イワンと合流したおかげで大分順調になった。せめて余裕が出来た。恐らく彼も同じだ。彼に感謝している。
いつ無くしたギルド証はスミェールチ様から貰った。

主人が死んだ日、私が主人の死体からあの宝石を取った日から、
今でも死んだ主人の声が聞こえる。
人はもう揃った。そろそろここでの茶番を終わらせるべきだ。
主人がそう言っているのを聞こえた。


5/5/0/2/証悪悪飄飄飄飄飄飄飄做てて祭大大糸糸段段匕匕
5/5/0/2/証悪悪飄飄飄飄飄飄飄做てて加大大糸糸段段匕匕
最終的に89%ぐらいの確率しか魔王に勝てないね


オーナー:theta

評価数:2
(Winuin0081)(kusa_hen)


名前:ミーヒャウ
HP :5
攻撃力:4
防御力:0
素早さ:2
剣技:
 ・笑茸
 ・笑茸
 ・Assault
 ・Assault
 ・飄石2
 ・飄石2
 ・飄石
 ・飄石
 ・匕首
 ・トヨタ・ハイエルフ
 ・トヨタ・ハイエルフ
 ・王国認定ギルド証

設定:
「調理に移るニャ! まず、ハイエルフを八……いや、二台用意します」

珍味好きのギルド員。
魔王云々の話は覚えているけど、やっぱり珍味が何よりも優先らしい。

(このへんにメイド服を着たミーヒャウとナナナネネノ→)
(※全然間に合いませんでした)


オーナー:84n

評価数:1
(kusa_hen)


名前:八熱無間流
HP :10
攻撃力:5
防御力:0
素早さ:2
剣技:
 ・スミェールチ
 ・今日死ぬ子報復タイプ
 ・カマリキ男
 ・哲石
 ・戦狂乱舞
 ・プラッド=フェスティヴァル
 ・大男ベアーグ
 ・Assault
 ・Rest
 ・烏賊
 ・悪魔の角
 ・飄石
 ・飄石
 ・飄石
 ・王国認定ギルド証

設定:
「いくらでも水を、海を生むが良い、魔王。」

「加熱は八熱を超えて無間、阿鼻の刃となった。」

「たとえこの畳間が無間に続こうと、海の波が絶え間なかろうと。」

「いまや私の刀はアメツチとひとつ。天と地の狭間の水雫、涙雨と散るが良いさ。」


オーナー:Winuin0081

評価数:3
(theta)(osakana)(kusa_hen)


カッコいい (theta)(11/13 01時33分50秒)

か、かっこいい………… (osakana)(11/13 02時17分55秒)

Cooool (kusa_hen)(11/13 22時16分54秒)

名前:追野二雪
HP :25
攻撃力:0
防御力:0
素早さ:1
剣技:
 ・王国認定ギルド証
 ・笑茸
 ・笑茸
 ・蜈蚣
 ・蜈蚣
 ・蜈蚣2
 ・蜈蚣2
 ・水剤
 ・Avenger
 ・竪琴
 ・面頬
 ・円楯
 ・円楯
 ・篭手
 ・篭手
 ・黄金鎧
 ・黄金鎧
 ・匕首
 ・匕首
 ・贋作剣偽のデミウール
 ・プロレスター永保ねる
 ・ギヨ&イワン&スミエー
 ・盆ダンスサークル啓一
 ・今日死ぬ子報復タイプ
 ・ナナナネネノ
 ・トヨタ・ハイエルフ
 ・大男ベアーグ

設定:

たくさんの毒生物を1つに集めて共食いさせて、最後に生き残ったものから得られる最強の毒。
これが、すなわち蟲毒である。
蟲毒とは最後に残された一人ぼっちの孤独でもある。
いにしえの剣師たちはこれらの同音異義語を掛けて歌を詠んだとされるよ。
毒はオシャレでロマンティック!
――ベノア先生の初心者向け毒ノート序文


ある朝、目覚めた時の気分が非常に良かった。
過去の後悔がまるごと無かったかのように。
しかし、それからおかしいと気がついた。
枕元に置いてある刀を取れなかった。
右の手首から先が消えていた。
ならば左手を使おう。それも無くなっていた。
そして、寝間着のボタンがうまく外せなくなったのでそのまま休むことにした。
その日の会議は全てキャンセルを入れた。
後で治療のために巫術師を呼んだ。医学では治せないからである。
巫術師は言った。
もしや、武神様は刀に誓ったことをお忘れでは?
どうか誓いを思い出して下さいませ。然すればたちまち元通りに…
治療費は後で払うこととする。もう、下がってよいぞ。
独りになった私は刀を満足に握れないまま、誓ったことを思い返した。
誰よりも強い神であること。
まだ消えた身体は戻らない。
民に慕われる王になること、財産を無駄にしないこと、友達を大事にすること…
駄目だ。そんな誰もが思いつくような建前では。
それでは、今まで忘れようとしたことはどうだ。
嘲笑った者への仕返、愚弄した者への復讐、斬り捨てた者への悔恨。
まだだ。何もかも、最も奥深くに封じ込めたことを思い出せ。
いつの間にか姿は戻り、刀を手にすることが出来ていた。
それから寝間着のボタンを外し、武装も出来た。
高額な会議室のキャンセル料と治療費の振り込みも出来た。
心はまた虚しいままに戻った。


元はエルフであった者たちよ。
其方らが拓いた白山は魔物によって焼き尽くされた。
…と言うには少し違うが、だいたいはこいつのせいだ。
こいつを倒すのに力を貸してほしい。
え?力を得るには食べるしかないと?
肉がしゃべった!…というか私が肉とおしゃべりしてるんだった。
ちょっと待ってくださいよ。
僕は元々肉食動物じゃないし、今は同じ種族のはずだから共食いになっちゃうんですよ。
戦いのための覚悟を見せろと?
覚悟を見せるために片腕をもいだり精神の一部を明け渡したりした奴もいると?


戦い続けることは虚しい。
人々の楽しい声が私を嘲っているようだ。耳を塞いでも聞こえてくる。
何をしても無駄だ。何を名乗ろうともどんな姿をしてもどんな願いを込めても届きはしない。
あのとき、高速刀で斬られて跡形もなくなっていればよかった。
そう思うことすらある。

しかし、私は刀に誓ったのだ。
自らを犠牲とし、未だ眠っているマーガレット国王。
傷つけられることがあっても退くことをしなかったギルド長。
そして、ここまで剣を並べて戦った友たち。
海の魔王よ。
王者としての威厳を守る、お前の行いは立派であった!
だからこそ、地表を洗い流させるわけにはいかない。
そこには目を背けたくなるほど汚れ、嫌なものもあるだろう。
私はそれを雪ぎ落とすのではなく、それと共に生き、お前のような輩から守り通さねばならぬ。


一流の刀師であれば風呂敷の畳み方も一流…
というわけにはいかなかったようだ。
また話が長くなってしまった。
こんなんだから嫌われる。
戦いが終わったら、求人広告の準備をしなくちゃ。


オーナー:kusa_hen

評価数:7
(theta)(theta)(osakana)(kamenchan)(Winuin0081)(84n)(ポーン)


メイド服のナナナネネノさん! (theta)(11/13 01時35分31秒)

ストーリーめちゃくちゃカッコイイ。感動した。 (theta)(11/13 01時57分54秒)

エルフフフフ (osakana)(11/13 02時22分52秒)

ギルド員の重複なし&長期戦で魔王を下してるの、ゲームを理解攻略してる感じがしました。すごい。 (kamenchan)(11/13 05時51分55秒)

ギルド員いっぱいで凄い!ストーリーもかっこいい……! (84n)(11/13 17時07分14秒)

名前:奸策剣鬼のテミゥール
HP :5
攻撃力:0
防御力:0
素早さ:5
剣技:
 ・笑茸
 ・Boost
 ・Assault
 ・Assault
 ・Protect
 ・Protect
 ・換装1
 ・換装99
 ・換装1
 ・換装99
 ・巻砂1
 ・換装1
 ・換装99
 ・換装1
 ・換装99
 ・巻砂1
 ・換装1
 ・換装99
 ・換装1
 ・換装99
 ・巻砂1
 ・ギヨ&イワン&スミエー偽
 ・ギヨ&イワン&スミエー偽
 ・ギヨ&イワン&スミエー偽
 ・ギヨ&イワン&スミエー偽
 ・ギヨ&イワン&スミエー偽
 ・ギヨ&イワン&スミエー偽
 ・ギヨ&イワン&スミエー偽
 ・ギヨ&イワン&スミエー偽
 ・プラッド=フェスティヴァル偽

設定:
テミゥールは王位の簒奪を計画していた。
人間=自分にとっての働きアリを殺して回る現魔王は敵でしかなかった。

奸策を弄し、人、物、金、情報、あらゆるものを搾取していった。
ギルドで盗んだ備品と遺伝情報を用いてクローン軍が組織された。


オーナー:kamenchan

評価数:2
(theta)(kusa_hen)


クローン軍笑った (theta)(11/13 01時36分31秒)

名前:カグヤオトヒメ
HP :75
攻撃力:0
防御力:0
素早さ:0
剣技:
 ・舞ひ踊り
 ・火鼠の裘
 ・仏の御石の鉢
 ・龍の首の珠
 ・蓬莱の玉の枝
 ・燕の子安貝
 ・玉匣
 ・嵐の大洋
 ・蒸気の海
 ・腐敗の沼
 ・既知の海
 ・危難の海
 ・善良の湖
 ・慈雨
 ・慈雨
 ・慈雨

設定:
海から出でてどれほど経っただろう。海にいた頃は泳いで食べて寝てを日々繰り返した。海は果てしなく広がっていて、どこまでも行けた。世界を巡り、たまたま故郷に帰ったとき、故郷は汚泥に埋まっていた。落ち込む自分に驚いた。遊び泳いでなにも知らなかった自分を恨んだ。なにもできない無力な自分を嘆いた。浮上の方法を調べ、準備し、実際に陸に上がるまでも時間をかけた。手間もかけた。陸は思っていたような世界ではなかった。悪魔が闊歩するばかりの土地だと思い込んでいたが、そうでもない。乾いたものたちも最初は海にいたのだから、先輩か後輩かの違いしかない。問題といえば陸が泳ぎにくいことだ。ヒトの姿になったことを何度も後悔しそうになったが、その度に立ち上がった。何度目か座りこんでいたとき、ヒトが向こうからやってきた。「挫いたか」当時の妾は話すこともできなかった。「こっちは心配してんだからしゃべれ」空中ではしゃべれないのじゃ。「しゃべれてるでないけ。おもろー」どうなっている。「お前、私の魔力との親和性が高いな。よかろう、この私がお前の願いを叶えてやろう」急に話せるようになったことに驚いたが、またとない好機だった。怨敵ヒトへの報復のためだけに陸に上がったのだ。願いはお前の死だ。跳ねるように拳を放つ。腕は避けられることさえせず、抱き寄せられ接吻される。「お前の願いは人類への復讐だろ。私は魔王、人類の仇敵だ」ヒトへの報復がしやすいように同じ姿をとることにした妾と、似たようなものらしい。「お前、名前は」名などない。「名無しか。私と同じだな」王なら名ぐらいあるだろう。「敵からはミウムと呼ばれている。お前は私からこう呼ばれるのだ、カグヤオトヒメ」地上への復讐心を焚きつけられ、空や宇宙を泳いだのは懐かしい思い出だ。課題や障壁は山のようにあったが、陸に比べればずっと楽だった。ミウムがいたから、ということもあるだろう。もしかしたら、海を旅していたときよりも楽しかったかもしれない。だから月に着いてからも準備が楽しかった。報復などしなくていいと思えるほどに。あっという間の時間だった。


オーナー:c

評価数:5
(theta)(osakana)(Winuin0081)(84n)(kusa_hen)


素敵です…………! (osakana)(11/13 02時24分02秒)

ミウムの能力とはもしや…で、まさかとは思いますが…(意味深だが全然関係ないことを喋ってるかもしれない) (kusa_hen)(11/13 22時18分39秒)

名前:メルツェル
HP :10
攻撃力:0
防御力:5
素早さ:3
剣技:
 ・王国認定ギルド証
 ・笑茸
 ・Boost
 ・Boost
 ・Assault
 ・Protect
 ・面頬
 ・面頬
 ・円楯
 ・円楯
 ・儀仗
 ・儀仗
 ・段平
 ・段平
 ・哲石
 ・哲石
 ・哲石
 ・スミェールチ
 ・追野二雪
 ・マッソー啓一
 ・大男ベアーグ
 ・大男ベアーグ

設定:
わわわ!!いや、3回所じゃなかったね!7回程やられちゃったね!
いや魔王もそりゃ強いんだけどさ、ギルドの皆のさつい...?がちょっと高すぎないかなって思うんだけど。石いたいよ。
ふつうにいつも通り戦おうとしたら、石が飛んで来るなんてびっくりだよ。
でもでも、頑張るよ!少なからず魔王はどうにかしなくっちゃ!
だってね、私せっかく生まれたならこの世界のいろんなことを見たいし感じたいし知りたいんだよ。でもでもね、ここで今勝たなかったら、私は知らないものが増えたまんまなんだ。
海。海のことなんかわたし知らなかった。空のことも知らない。大地のことも。
かんがいぶかいっていうのかな。そういうのはないし、あんまりわかんないんだけど。たしかにわかっている範囲では、海はずっと遠かったし、空はいつも曇るか吹雪くかだったし、地面はずっと真っ白。
だけど、ここにきていろんなことを知れた。いろんな人にも出会えた。
でもね、わたしまだ、晴れた空だけは見てないの。
それ、とってももやもやするから。晴れた空だけは見たいから。だから、勝ちたい!勝って私は、青空を見たい!
−−−−−−−
−吹雪きの夜−
「まあ、ここに居たら居たで、あの子は英雄になるよ。さすが君達の娘だと思うね。でも、やはりここに安寧が戻るのは、しばらく後だろうな。良くて五年、でも恐らく八年はかかるだろうな」
「......そうですか」
「まあ才は有るだろうから、もっと早く終わらせるかもしれないけどね。だけど、熊を投げ飛ばせたって、あいつらはちょっと別の原理とか、別の仕組みで動いている。大分過酷だろうね」
「私達は、そんな思いは......」
「わかっているって。でも、僕は本人の思いを尊重したいんだ。さて少女」
「なに?...あなたはだれ?」
「おっと、意外も意外だ。まさか質問されるなんて。僕はね、ちょっと不思議な人さ。改めて、君には二つの道がある。ここに留まり、英雄となったあと世界を尋ねる道、そして、別の世界を尋ねたあと、英雄となる道。順番が逆なだけだが、さて、君はどうする?」
−−−−
−雪降る朝−
「寒いなぁ。これからやること体力使うのに、こんなんじゃ元気出ないよ」
「えっ、やめてよ、とてもこまる。私、いろんなもの知りたいし、それに強くならなきゃなんでしょ?それに私強くなりたいんだよ。皆を助けたくないなんてこれっぽっちもないんだからね、こまるよ」
「嘘だよ。お兄さんはとっても不思議な人だからね、疲労なんてものないのさ」
「そもそもお兄さんなの?」
「どっちでも良いんだ。だからお兄さんで。...さて、メルツェル。君はこれから別の世界に渡るが、戻って来るのには条件がある。まず、戻って来るのは18になったときにだ。18になったら必ず戻ってこいって言うことでもある。次に記憶を封じさせて頂く。君は、記憶を持ったままだったら故郷の事に縛られる。恐らく君は、縛られる事なく自由に強くなった方が良い。雑念は君の敵だからね。そして最後、これは条件ではなく可能性の話だ。齢10の少女が、一人で生きる。それもまたある種過酷だ。恐らく、道半ばで全て終わることもあるだろう。それでも行くかい?」
「行く。行くよ」
「わかった。大切なその剣は握りしめておきな。じゃあ、行ってらっしゃい」
−−−−
−幼き日の昼−
「あ、やぁメルツェル。元気?」
「元気だけど。...ねぇ、ジニー、何しようとしてたの?」
「ああ、森の中が気になって......」
「...危ないからやめなよ。お化け出るよ。帰るよ」
「えー、だってノベルムのお家の所の兄ちゃん達、ここに来てたよ」
「それはノベルムのお兄ちゃんが強いからだよ。ほら、帰る」
「えー...でもメルツェルは強いよね。メルツェルだったら大丈夫じゃない?」
−−−−
「わぁ!他の場所ってこんな感じなんだ!すごいなぁ!雪がない!なんだかわくわくしてきた!」
−−−−
「雨冷たいなぁ。ここ来てしばらくこんな感じだけど...。なんか気が滅入るなぁ。ん?あれ、ここどこだろう......人の声がする。なんだか賑やかだなぁ。行ってみようかな」
−−−−−
夢、夢を見た。
−−−−−−−
記録
メルツェルの故郷は、滅んでいる。おまけにこの世界とは別の世界にある。そんな状況が起きているのは、メルツェルがそれを選んだからだ。
メルツェルの故郷は魔物に追われていた。森の中で人が消える。それだけならばまだ良かったのかもしれないが、度々人が消え、死に絶える。村の中にも稀に入ってくる。安全とは言えない。そんな雪原の村で生きるのは過酷だった。おまけに巡り会う魔物のほぼ全てが常日頃居るものでは無く、怪異と言っても過言ではないものだった。対策なんか出来なかった。
メルツェルには力があった。村一つは救える力だ。両親の強さは受け継がれていた。
英雄になってから世界を知るか。世界を知ってから英雄となるか。その選択を渡す者と名乗った青年に出されたときメルツェルは後者を選んだ。
その名の通り、渡す者は世界を渡れる、渡らせることが出来る者だ。
渡す者は記憶を一部封じておくこと、18になったときに戻って来ることを条件とし、この世界に渡らせた。全ては彼女が英雄になるためにあった。
強くなるまで、故郷の事を忘却させねば、メルツェルは強くなれない。そう渡す者は判断した。
英雄になる必要が全面的にあるかとすればそれは否だが、メルツェルは英雄になろうとした。ならば、手助けをするまで。そうしてまず、記憶を封じた。
次に、密かに記録係をつけておいた。私の事である。忙しい時にとても面倒くさい仕事をやらせているのだ。全く人をなんだと思っているのだろうか、腹立たしい。
記録をつける事で、渡す者はメルツェルの状態を観測することが出来るようにした。困ったときに助けてやれとも言われた。腹立たしい。こちらだって忙しいのに。
メルツェルが居なくなった故郷はやがて、他の人々がいつか彼女が戻るまで別の場所に行くことになった。そうして、徐々に徐々に、彼女の故郷は人々が消え、やがて廃れ滅んだ。
そうして、メルツェルが此方の世界を渡り歩いて二月経ったぐらいに、彼女は舞踏会に巡り会った。紛れもなく幸運だった。頼れる人間が居る。しかも強い。これ程安心することはなかった。メルツェルが彼らと居たいと望んだ事も、また幸運だった。
彼らの存在は喜ばしいが、だがしかし彼らは強すぎた。おかげでボコボコにされる始末だ。
でも、彼女は楽しそうだった。目を輝かせて、困難に立ち向かって、そうして、少なからず強くはなってきただろう。
拗ねたり喜んだりといろいろあったが、ここで経験した全てが、いつか彼女の宝物になり、忘れられぬ思い出になり、彼女の強さになってくれているだろうと私は信じたい。
そうしていつか、英雄となり、故郷を救ってくれるだろうと信じたい。

最後に。恐らく、この仕事は続くのだろうが、一応メルツェルの方は、ギルドの方は一区切り着いたので、少し遊ばせていただく。
渡す者、或いは神へ。
面倒くさい仕事どうもありがとう。この仕事の話は他の記録係にも伝えておく。
究極的に面倒で究極的に疲労が溜まるが、彼女の道行きを見守る事が出来るのは嬉しく思う。どうやら彼女は私の中で大切な人になっていたようだ。
改めて、面倒くさい仕事どうもありがとう。これからも業務に徹する。

−−−−−−−
とても長くなってしまった。誰だ死ぬ度にフレーバーを増やそうなんて思ったのは、私だ。まさか七回死ぬとは思わなかったんだ。せめて五回だろうと...なので、ちょっとサボってます。それでも多いけど。
長々お付き合い頂きありがとうございます。付き合ってくださってなくてもありがとうございます。
一度大締めしておいただけで、メル嬢の冒険は英雄譚が続く度に続いていくと思います。これからもメル嬢をよろしくお願いします。


オーナー:ytyt690

評価数:2
(theta)(kusa_hen)


こちらからもよろしくお願いします。 (kusa_hen)(11/13 22時18分59秒)