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やげて、煙草が切れた。
硝煙は腹の足しにもならねぇ。
何より左肩が痛すぎる。

少し戦場の外れで、時折ふと現れる斥候を倒す日々だ
だが本格的な援軍は来ず、何とか生きてる。

ここに来る前に居た塹壕は死体だらけになっちまった。
俺もそこで眠るべきだとは思ったが、血と腐臭には耐えられなかった。自害は、元より。

人は誰も居なくなったけど、仲間は居る。

「ワン」

食料が乏しいせいで、もうとても痩せ細っちまった。
伝令犬であるコイツは今の俺を助けてくれた恩人だ。
ドックタグは無くなってしまっているみたいで名前はわからない。雌ってことはわかる。

オーナー：Lucieal