名前:シンシアの悪夢
HP :30
攻撃力:1
防御力:0
素早さ:5
剣技:
 ・加護剣
 ・加護剣
 ・加熱剣
 ・回復剣2
 ・斬撃剣
 ・回復剣1
 ・絶対剣
 ・ヌル剣

設定:
「GMだ。シンシアを回収する」

 突然現れた「ゲームマスター」は、私がいずれ『歪』化することを予言し、キルシェの安全のために私を連れ去ろうとする。

「そんなこと台本になかった」

 言おうとして、その言葉を抑え込んだ。
 台本は神に与えられたものだ。それと筋書きが違う、という反論をGMにするということはGMを神と認めることになる。そして、GMにその台本を知らないと言われれば、よりどころにしてきた神の啓示がすべて偽物の泡となって消えてしまう。

 予兆は感じていた。
 触手のもたらす快楽には言い知れぬ不安が付きまとっていた。GMに確認はしなかったが、その不安の正体がやがて自分の身に訪れる自我の崩壊を予告するものであることを、このとき確かに理解した。

 GMからは猶予を与えられたが、その間にも歪化は進行した。もはや自分の破滅は免れない。

 キルシェと過ごせる最後の一日に、予想外に歪化は早く進行した。体が膨れ上がり、意思が変容していく。台本の続きは、読めなかった。帰ったら読もうと思っていたけれど、そう思って昨日読むのをやめたのだ。今日家に帰れたとしても、読まなかったのかもしれない。筋書き通りなら私とキルシェはどうなっていたのか。知るのが怖くないと言えば嘘だ。
 …………………………………………¥¥¥溶け¥¥く意識の¥で、記憶が底から浮か¥¥¥て弾けて薄¥¥い¥…………………………………………シン……¥ア…………………………¥¥シア……¥¥¥¥¥母¥¥を呼¥¥¥¥の¥聞¥¥る………………¥¥¥………………¥¥の¥¥……Sincere……You are Sincere……………………¥¥ケ¥…¥¥…………You - are - Sincere…………Sin - sear - you - ……………………………………………¥ス剣¥は………………………………………………………………………………………¥¥¥レ¥¥¥¥¥れな¥…¥¥えば…………………¥…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………¥¥¥¥本¥………………………………………………………………………………………¥¥と¥ら…………たとえ台本がなかったとしても、私たちは同じようにめぐり合い、私はキルシェを愛していただろうか?……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥
¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥
¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥愛する』とは、お腹の中でゆっくり時間をかけて消化・吸収することだ。
 愛自体は保存されないが、体に熱を残してくれる。
 君と僕は、愛の営みによって今ひとつになるんだ。

 こんにちは、悪夢。


オーナー:niv