名前:死体と生きる屍と生き過ぎる人【Dead_or_Undead】
HP :5
攻撃力:0
防御力:0
素早さ:5
剣技:
・召喚剣<0/5/0/3/高高/> ・召喚剣<10/0/0/3/速熱護衝絶/> ・召喚剣<5/5/0/2/高斬/> ・召喚剣<10/0/0/3/速熱熱衝絶/> ・召喚剣<15/0/0/2/絶絶絶速熱/> ・召喚剣<10/0/0/3/絶絶速速熱/> ・召喚剣<5/0/0/3/鏡鏡鏡鏡鏡鏡/> ・召喚剣<5/0/0/4/鏡鏡鏡鏡鏡/> ・召喚剣<25/0/0/2/斬護護/> ・召喚剣<40/0/0/1/死/> ・召喚剣<35/0/0/1/命回7/>
設定:
「ここで」
八が二人に振り返り、マジシャンのように大仰に手を広げた。
「行科君が、この滑り台に、ぐわっしゃーん!ってつっこみましたー。」
てまりがくすくすと笑い、宮がばつが悪そうに苦笑する。
前衛的に捻くれ曲がった滑り台の周りは一本のロープで囲われ、
『危険なので使用しないように』と簡単に書かれた張り紙がぴらぴらと風に揺られている。
実に簡単なものだった。
八がロープを乗り越え滑り台の天辺に立つ。
てまりがおやつのサラミをぽいと投げるとすぐさま猫が走って寄ってきた。
宮はそのうちの一匹を捕まえて、ぐにぐにと撫で遊んだ。
何の共通点もなかった三人が、宮の事故で無理やり繋がっている事に、三人とも内心感謝していた。
結局宮はピザ屋のバイトをクビになり二人とつるむようになって、八はてまりの家に転がり込み、三人で楽しく時間を消費する。てまりはそれで心の平穏を得ている。孤独が縒り固まって一本の不恰好な糸になっていた。
お互いにお互いに対して言い知れぬ違和感を抱いてはいたが誰も口には出さなかった。
これまで三人の間では驚くほど何も無かった。ひたすらに遊んで、笑って、楽しいと言える時間を作成するよう尽力していた。
三人ともせめて今だけは依存していたかったのかもしれない。いずれは壊れてしまうかもしれない関係だから、と思っていたのか、どうなのかは定かではないが。
誰も過去を語らない。てまりは自分の為に語れず、宮は過去を失って、八には語るべき過去もなかった。
行科は自分がなぜ桐木八の名前をあの時口に出来たかも、涙の理由も解らないでいた。
桐木は少しずつ、自分の身体に違和感を覚え始め、少しずつ己への疑問が生まれてきた。
静原は日々のささやかな幸福を飲み下しつつ、常に這い寄る自分の内面とのギャップに溺れ沈みかけていた。
凛と輝く月を、八が猫を抱いて見ていた。
三人との日々の中で八の中に少しずつもやもやと、今までになかった感情が沸き起こっている。
八を知るにつれてまりもその変化に気づいて、何とかしたいと純粋に願った。
宮は二人と自分への、何か大事だったはずの、漠然としか見えない記憶に苛立っていた。
違和感が鎌首を擡げ奥底に忘れられた真実が瞬いて、霞がかった現実を晴らさんとする鼓動。
三人は少しずつそれに突き動かされていく。
オーナー:elec.
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