名前:えぬえむ
HP :15
攻撃力:0
防御力:0
素早さ:4
剣技:
 ・加護剣
 ・加熱剣
 ・鏡の剣
 ・真法剣
 ・絶対剣
 ・衝撃剣

設定:
決勝戦:VS悪巧む開拓者

塔の頂に立つは一人の男。

開拓者。

「アルティアをいじめたのは、お前だな?」

男は無言でえぬえむを見据えるのみ。
ここにいる以上アルティアに勝ったのは明らかではあるのだが。

「仇、とらせてもらうよ!!」

この為に宣告の魔力を込めた風蝕刃。
あの金鎖すら封じ込められるだろう。
それに風蝕刃。威力こそ低いがじわじわ効いてくる。

鎖を狙ったその刹那。剣を絡め取られ、鎖ごと投げ捨てられた。

「嘘!?」

「脅威は全て絡めとる」


返す手で剣を一振り。嵐を運ぶ者。
体力そのものを削るとてつもなく強力な剣。

「うぐぅ…」
(ここはひとつ様子を見ましょう)
「アルティアー」
「なにー?」
「いやしてー」
「しょうがないっすねぇ」

いちゃいちゃ

「…悪計」
「へぶっ」
「あっ、アルティアっ!」

引き離される二人。

「なんて事するの! 許さない!」

返事は再度の剣閃。

「くっ!」

二本の剣を手にかける。左手に岩穿ちの剣。右手に貪る炎。

「くらえっ!」

突き出される岩穿ち。しかし。

「うぐっ!」

石墨の城塁に容易く防がれ、剣は弾き飛ばされた。

「でも、まだ!」

貪る炎。燃え盛る剣が貪欲に襲う。
衝撃。剣は防がれはしたが炎の舌が開拓者を舐める。
だが、これも弾き飛ばされた。

「もう一本!」

儀式刀を抜くが剣は届きすらせず手からもぎ取られた。

「風よ!」

魔力を開放し渦巻きを巻き起こす。しかし、逆巻く風がそれを打ち消す。

(いくら防御が厳しくたって、こんだけ魔力を使えば、隙は出来る!)

懐に飛び込み、魔力を固めた炎で一閃、そしてもう一閃。

「通った…!」

だが、決め手がない。すぐ抜ける剣は嵐を運ぶ者と気圧剣。斬撃と空斬を勘定に入れても倒せない。
相手は嵐を運ぶ者で着々とこちらの体力を削ってくる。

その時、後ろから声が。

「えぬえむさんっ、これを!」

アルティアの声。飛んでくる二振りの剣。岩穿ちと貪る炎

「ありがと、アルティア!」

空中でキャッチし、その勢いのままに斬りかかる。

穿ち、焼き払う。後一歩。
風を巻き起こす。打ち消される。

「これで…決める!」
剣を振るう。弾かれる。

「隙有りっ!!」

魔力を込めた渾身の蹴り。倒れ伏す開拓者。


「やった……! 勝った! 勝ったよアルティア!」
「やったっすー!」
「これであの剣匠も見返せる…!」

最終戦:VSミアスカ

喜ぶ二人の前に突如現れる老人。
本当に突如であった。

最初に見かけたときとは比べ物にならない威圧感。
つまりはもう一線戦わねばならないらしい。

ここまで着たからには後には引けない。
戦うしかないようだ。

剣を構える。
視界の端に滑車で昇ってきた剣匠の姿が見えた。
(どこまでも邪魔する気ね。いいわ、やってあげようじゃないの!)


結論から言えば、それは一瞬であり、また永劫でもあった。
あらゆる可能性を考慮してもえぬえむには一片の勝ち目もなかった。
構えた時点で勝負は決まっていた。


「おーおー。ここまでやるとはねー。しかし…おい。アンタ、ちょっとやりすぎなんじゃないか」
「確かに大分刻んだが、どうせ死なんのじゃろう」
「まぁそれもそうだな。おおこわいこわい」
「お前さんも体験してみるかね?」
「冗談。遠慮しとくぜ」

他愛のない会話を続けてる間にえぬえむの肉片は風化し、灰とも砂ともつかぬ物に変じていった。

「それじゃ儂はそろそろいくかの」
「ほいほい、お疲れさん。そして、おめでとう」
「んじゃ嬢ちゃんにもよろしくな」
「まぁそろそろ生き返るから見送りぐらいは出来るだろ」

塵の積もっていたところにはいつの間にやらえぬえむがうつ伏せに倒れていた。

「わーん、えぬえむさん大丈夫っすー?」
「うぅ…。一回だけのはずなのに何千回と死んだような気分…」

ぼやきながら立ち上がる。

「はぁ、ホント、上には上がいるものね…。強かったわ、えーと…ミアスカさん」
「ほっほっほ。終わりはないものじゃよ。じゃあな。お嬢ちゃん」

そういってミアスカは身を翻す。姿は一瞬にして掻き消え、後には何もなかった。何も。

「…と、まぁこれがお前の限度ってわけだ。修行のしなおしだな? え?」
「そうは言ってもここまで来たのは事実よ。今なら勝っちゃうかもしれないわよ?」
「は! じゃあやってみるか? かかってこいよ。命なんて捨ててかかって来い!」
「がんばれっすー」


次回予定:AVENGEで剣匠が何をしていたか。


オーナー:nm43291

評価数:3
(Co)(掌)(samantha)