名前:カシュラム講評
HP :0
攻撃力:0
防御力:0
素早さ:0
剣技:
 ・さ
 ・く
 ・ら
 ・ま
 ・い
 ・に
 ・じ
 ・む
 ・か
 ・げ
 ・み
 ・て
 ・な
 ・き
 ・む
 ・せ
 ・ヴ

設定:
【日本人の評価】
<桜舞い滲む影見て泣き咽ヴ>
なんですかこの中途半端な句は!

何を訴えたいのか、何故泣き咽ぶのか伝わってきません。恐らく卒業をテーマにして、友との別れに感極まった事を表現しているのかと思います。でしたらそう具体的に書くべきです。影ではなく、<友>や<親>、<子>などはっきりと表しましょう。また、滲む影を見た後に泣いていますが、これは順番が逆です。<涙で友の影滲む>あたりにしたらよりスッキリと訴えたい事が伝わるでしょう。ここまで来たら<桜散り>として別れを示唆するようにしたらよいでしょう。<桜散り涙で友の影滲む>どうでしょうか。


【カシュラムの長老、ダシュビスターの評価】
<桜散り涙で友の影滲む>
なんじゃこの中途半端な句は!

<桜散り><影>と、忌語が二つも使われておるじゃないか! <桜散り>はブレイスヴァの忌語であり、満開の桜もいずれブレイスヴァに弑されてしまうという恐ろしい運命を暗示する言葉じゃ。<影>もまたブレイスヴァの忌語となる。直接見ぬまでもそれが彼の者であるという事は明白である! 上5文字で既に絶望、中7文字でまた絶望では全く情緒もない。初心者の間は忌語は一つのみ使うと心得よっ!! そうじゃな、<桜散り>、ではなく<桜舞い>としてまずは希望を持たせるようにするとよかろう。そして、<涙で友の影滲む>じゃが、これもよくない! まず順番が逆じゃ! ブレイスヴァが現れた結果涙するのであって、泣いた後にブレイスヴァが来てもどうにもならん。直前の涙が感動の涙なのか、恐怖の涙なのかブレてしまうのもよくない! ここは<影見て泣き咽る>と順序を変えて、何故泣いたのかを具体的に表すのが正解じゃ。そして! ここでテクニックの紹介じゃ。<影>もブレイスヴァの忌語ではあるが、3文字加えて<滲む影>としてはどうじゃろうか。<滲む影>は須らくブレイスヴァの忌語で、彼の者がどこにでも現れる神出鬼没さを表す言葉で古くは<ブレイスヴァ戯曲>にも記されておる。続く涙で視界が滲む事にも掛かっておるのじゃ。ここまできたら、ヴ業変格活用を使うのが定番じゃな。動詞の最後にヴをつける事で、哀れにも〇〇したがブレイスヴァの業が無慈悲にもその鋭い爪と牙で弑してしまう、という恐ろしい結末を繋げる事ができるのじゃ。
<桜舞い滲む影見て泣き咽ヴ>
うーむ! 宴でよい気分になっておっても、常にブレイスヴァは現れ我々はただ絶望に涙するしかない事を示した名句じゃな!!


オーナー:utsm3

(出典:カシュラム川柳大賞2022)

評価数:4
(theta)(ishi)(84n)(「こうやどうふ」)