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蟲は冒険者たちによって倒された。
時の止まった蟲は、先程の私のように身体の死から復活できるだろうか。
それとも、これで永遠の死となるだろうか。残念ながらそこまでは分からない。
しかし、今なら何となく感じ取れる。彼らの正体は…

蟲の抜け殻（死骸かもしれないが判別がつかない）を集めている冒険者たちがいる。
私もいつか、永い時を経た彼らのように忘れられ、醜い獣と化してしまい、集団で石を投げられ体をばらばらに斬り刻まれた挙句肉片を楽しくお持ち帰りされてしまうのだろうか。
汚い部分はゴミのように片付けられ、面白い部分はきれいに洗浄してから標本にされ、美味しい部分は干したり茹でたり粉にして食べられ…
恐ろしい。

そろそろ街へ戻りたい（肉片云々が恐ろしくなったからではない）。
皆は疲れているだろうし、（おおよそ自分だけだが）防具が壊れた状態は危険だと思う。
私はギルド長に訊ねようとした。

あっ、ギルド長の左腕の防具が壊れている！
これまた随分嫌な壊れ方を。
製造元に問い合わせた方がいいんじゃないかな…

まずはお前たちが行ってくれ。
それから頃合いを見計い、私がギルド長から無法な防具を斬り離そう。
大丈夫、大丈夫…
…
投げ石に囮、無法には無法だ。

オーナー：kusa_hen

(出典：マーガレット英雄譚vsギルド長)

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