名前:メルツェル
HP :10
攻撃力:0
防御力:5
素早さ:3
剣技:
 ・王国認定ギルド証
 ・笑茸
 ・Boost
 ・Boost
 ・Assault
 ・Protect
 ・面頬
 ・面頬
 ・円楯
 ・円楯
 ・儀仗
 ・儀仗
 ・段平
 ・段平
 ・哲石
 ・哲石
 ・哲石
 ・スミェールチ
 ・追野二雪
 ・マッソー啓一
 ・大男ベアーグ
 ・大男ベアーグ

設定:
わわわ!!いや、3回所じゃなかったね!7回程やられちゃったね!
いや魔王もそりゃ強いんだけどさ、ギルドの皆のさつい...?がちょっと高すぎないかなって思うんだけど。石いたいよ。
ふつうにいつも通り戦おうとしたら、石が飛んで来るなんてびっくりだよ。
でもでも、頑張るよ!少なからず魔王はどうにかしなくっちゃ!
だってね、私せっかく生まれたならこの世界のいろんなことを見たいし感じたいし知りたいんだよ。でもでもね、ここで今勝たなかったら、私は知らないものが増えたまんまなんだ。
海。海のことなんかわたし知らなかった。空のことも知らない。大地のことも。
かんがいぶかいっていうのかな。そういうのはないし、あんまりわかんないんだけど。たしかにわかっている範囲では、海はずっと遠かったし、空はいつも曇るか吹雪くかだったし、地面はずっと真っ白。
だけど、ここにきていろんなことを知れた。いろんな人にも出会えた。
でもね、わたしまだ、晴れた空だけは見てないの。
それ、とってももやもやするから。晴れた空だけは見たいから。だから、勝ちたい!勝って私は、青空を見たい!
−−−−−−−
−吹雪きの夜−
「まあ、ここに居たら居たで、あの子は英雄になるよ。さすが君達の娘だと思うね。でも、やはりここに安寧が戻るのは、しばらく後だろうな。良くて五年、でも恐らく八年はかかるだろうな」
「......そうですか」
「まあ才は有るだろうから、もっと早く終わらせるかもしれないけどね。だけど、熊を投げ飛ばせたって、あいつらはちょっと別の原理とか、別の仕組みで動いている。大分過酷だろうね」
「私達は、そんな思いは......」
「わかっているって。でも、僕は本人の思いを尊重したいんだ。さて少女」
「なに?...あなたはだれ?」
「おっと、意外も意外だ。まさか質問されるなんて。僕はね、ちょっと不思議な人さ。改めて、君には二つの道がある。ここに留まり、英雄となったあと世界を尋ねる道、そして、別の世界を尋ねたあと、英雄となる道。順番が逆なだけだが、さて、君はどうする?」
−−−−
−雪降る朝−
「寒いなぁ。これからやること体力使うのに、こんなんじゃ元気出ないよ」
「えっ、やめてよ、とてもこまる。私、いろんなもの知りたいし、それに強くならなきゃなんでしょ?それに私強くなりたいんだよ。皆を助けたくないなんてこれっぽっちもないんだからね、こまるよ」
「嘘だよ。お兄さんはとっても不思議な人だからね、疲労なんてものないのさ」
「そもそもお兄さんなの?」
「どっちでも良いんだ。だからお兄さんで。...さて、メルツェル。君はこれから別の世界に渡るが、戻って来るのには条件がある。まず、戻って来るのは18になったときにだ。18になったら必ず戻ってこいって言うことでもある。次に記憶を封じさせて頂く。君は、記憶を持ったままだったら故郷の事に縛られる。恐らく君は、縛られる事なく自由に強くなった方が良い。雑念は君の敵だからね。そして最後、これは条件ではなく可能性の話だ。齢10の少女が、一人で生きる。それもまたある種過酷だ。恐らく、道半ばで全て終わることもあるだろう。それでも行くかい?」
「行く。行くよ」
「わかった。大切なその剣は握りしめておきな。じゃあ、行ってらっしゃい」
−−−−
−幼き日の昼−
「あ、やぁメルツェル。元気?」
「元気だけど。...ねぇ、ジニー、何しようとしてたの?」
「ああ、森の中が気になって......」
「...危ないからやめなよ。お化け出るよ。帰るよ」
「えー、だってノベルムのお家の所の兄ちゃん達、ここに来てたよ」
「それはノベルムのお兄ちゃんが強いからだよ。ほら、帰る」
「えー...でもメルツェルは強いよね。メルツェルだったら大丈夫じゃない?」
−−−−
「わぁ!他の場所ってこんな感じなんだ!すごいなぁ!雪がない!なんだかわくわくしてきた!」
−−−−
「雨冷たいなぁ。ここ来てしばらくこんな感じだけど...。なんか気が滅入るなぁ。ん?あれ、ここどこだろう......人の声がする。なんだか賑やかだなぁ。行ってみようかな」
−−−−−
夢、夢を見た。
−−−−−−−
記録
メルツェルの故郷は、滅んでいる。おまけにこの世界とは別の世界にある。そんな状況が起きているのは、メルツェルがそれを選んだからだ。
メルツェルの故郷は魔物に追われていた。森の中で人が消える。それだけならばまだ良かったのかもしれないが、度々人が消え、死に絶える。村の中にも稀に入ってくる。安全とは言えない。そんな雪原の村で生きるのは過酷だった。おまけに巡り会う魔物のほぼ全てが常日頃居るものでは無く、怪異と言っても過言ではないものだった。対策なんか出来なかった。
メルツェルには力があった。村一つは救える力だ。両親の強さは受け継がれていた。
英雄になってから世界を知るか。世界を知ってから英雄となるか。その選択を渡す者と名乗った青年に出されたときメルツェルは後者を選んだ。
その名の通り、渡す者は世界を渡れる、渡らせることが出来る者だ。
渡す者は記憶を一部封じておくこと、18になったときに戻って来ることを条件とし、この世界に渡らせた。全ては彼女が英雄になるためにあった。
強くなるまで、故郷の事を忘却させねば、メルツェルは強くなれない。そう渡す者は判断した。
英雄になる必要が全面的にあるかとすればそれは否だが、メルツェルは英雄になろうとした。ならば、手助けをするまで。そうしてまず、記憶を封じた。
次に、密かに記録係をつけておいた。私の事である。忙しい時にとても面倒くさい仕事をやらせているのだ。全く人をなんだと思っているのだろうか、腹立たしい。
記録をつける事で、渡す者はメルツェルの状態を観測することが出来るようにした。困ったときに助けてやれとも言われた。腹立たしい。こちらだって忙しいのに。
メルツェルが居なくなった故郷はやがて、他の人々がいつか彼女が戻るまで別の場所に行くことになった。そうして、徐々に徐々に、彼女の故郷は人々が消え、やがて廃れ滅んだ。
そうして、メルツェルが此方の世界を渡り歩いて二月経ったぐらいに、彼女は舞踏会に巡り会った。紛れもなく幸運だった。頼れる人間が居る。しかも強い。これ程安心することはなかった。メルツェルが彼らと居たいと望んだ事も、また幸運だった。
彼らの存在は喜ばしいが、だがしかし彼らは強すぎた。おかげでボコボコにされる始末だ。
でも、彼女は楽しそうだった。目を輝かせて、困難に立ち向かって、そうして、少なからず強くはなってきただろう。
拗ねたり喜んだりといろいろあったが、ここで経験した全てが、いつか彼女の宝物になり、忘れられぬ思い出になり、彼女の強さになってくれているだろうと私は信じたい。
そうしていつか、英雄となり、故郷を救ってくれるだろうと信じたい。

最後に。恐らく、この仕事は続くのだろうが、一応メルツェルの方は、ギルドの方は一区切り着いたので、少し遊ばせていただく。
渡す者、或いは神へ。
面倒くさい仕事どうもありがとう。この仕事の話は他の記録係にも伝えておく。
究極的に面倒で究極的に疲労が溜まるが、彼女の道行きを見守る事が出来るのは嬉しく思う。どうやら彼女は私の中で大切な人になっていたようだ。
改めて、面倒くさい仕事どうもありがとう。これからも業務に徹する。

−−−−−−−
とても長くなってしまった。誰だ死ぬ度にフレーバーを増やそうなんて思ったのは、私だ。まさか七回死ぬとは思わなかったんだ。せめて五回だろうと...なので、ちょっとサボってます。それでも多いけど。
長々お付き合い頂きありがとうございます。付き合ってくださってなくてもありがとうございます。
一度大締めしておいただけで、メル嬢の冒険は英雄譚が続く度に続いていくと思います。これからもメル嬢をよろしくお願いします。


オーナー:ytyt690

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(theta)(kusa_hen)


こちらからもよろしくお願いします。 (kusa_hen)(11/13 22時18分59秒)