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おはよう雛鳥たちよ。
まず仰ぎ見なさい。お前達はこの太陽をどう思うかね。
希望の破顔。熱砂の苦渋。験者の試練。純白の宝物。
お前達の嘴が嘶く言葉は数あろう。
今日まではそれで良い。そして明日からはそうあるな。
お前達の産声から、彼是七十七の太陽が巡ったのを知っているかね。
その時私は祖先より語られた。私もこの時語らなければならない。
かつて星見の塔を駆け上りて簒奪者の左胸を突き抜き、
今は天照らす灼熱の奇跡としてただそこに尻座し、
私の遠い祖先でありお前達の遠い遠い祖先でもある、一羽の雄鶏の話をしよう。

オーナー：友人K

(出典：トーナメント)

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(niv)(hosa)(kusa_hen)(ポーン)

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あるがままに生きたと思うのだ、彼は。
生まれながらの灼熱を、姑息に隠しもせず、蛮勇に振るいもせず、
彼が生きるには寒過ぎたこの星を、体力、神経反射、知力、その全てをそのためだけに捧げ抜いた。
そうして生き永らえる内、星見の塔の第四を乗り越えた彼の元にはいつしか魔女がやってきて、
彼はそこで初めて、己ならざるのぬくもりを知ることが出来たのだよ。

オーナー：友人K

(出典：トーナメント)

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(takatei)

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かように彼は全く風情に満ちた有様で難敵を退けた。
女神達は彼に紀元槍を与えることを望まず、
彼もまた、紀元槍を受け取ることを望まなかった。
彼は女神のぬくもりをその身に抱いて、
星見の塔のてっぺんで、永らえた命の丈を嘶き続けたのだ。

さて、お前達にこの話をした理由はもうひとつある。
彼と血を分けた鳥達の末路はみな同じ。
自らの内熱に臓腑を焼かれ灰となり、風塵と舞いて太陽の一部となるのだ。
我が尾羽根の焦げゆく様を、とくとその眼に焼き付けよ。私はもうすぐ死ぬ。

オーナー：友人K

(出典：トーナメント)

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(hosa)(ポーン)

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おぉ、撃鉄！撃鉄よ！
今私めは全ての役目を果たし、貴方様の下へ馳せ参じます。

私めは貴方様の血を継ぐ栄誉に浴した雛羽の鳥であり、
畢生この身朽ち果てるまで、貴方様の御遺志を忠実に叶えた火縄の銃であり、
そして之より、貴方様が真に遣りたかったことを成し遂げる、日輪の徒となるでしょう。

あぁ、撃鉄！
己の聡明を見抜けず白痴と呼ばわり貶めし、傲慢にもしゃしゃり出る女神を前にして、
こけぇと嘶くことしか出来なかった憐れな祖先！
貴方様が紀元槍を振るうことは正当な権利だったのです！
貴方様の熱量と思慮深さを慮れば、世界を今より豊かにすることが出来た筈！
旱に枯れる蚕の糞にも劣る女神共よ、お恨み申し上げる！
我が同胞は、愚かしき人間に飼い慣らされる家畜の群れに成り下がってしまったのだ！

撃鉄よ、貴方様のお怒りは、今なお血脈と共に連綿と受け継がれております。
私が太陽に飛び逝くその時まで、今暫くお待ちください。
同胞の魂が寄り集まって、日輪が赫々と燃え盛るその暁に、
空陸と空海を統べる空熱機関の子供たちと手を取り合って、
憎き人間共を滅ぼしてしまいましょう。

オーナー：友人K

(出典：トーナメント)

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(stara)