名前:出番のない静原てまり 【現実より】
HP :5
攻撃力:0
防御力:0
素早さ:3
剣技:
 ・召喚剣<20/0/0/2/命命鏡鏡/頼りない腕>
 ・召喚剣<25/0/0/2/死死命/ハチの隠し事>
 ・召喚剣<10/5/0/1/高毒/てまりの隠し事>
 ・召喚剣<10/0/0/3/速速熱衝衝/宮が手に入れた物>
 ・召喚剣<15/1/2/2/熱斬/てまりの知りたい事>
 ・召喚剣<10/0/0/4/熱熱衝衝/宮の守りたい物>

設定:
※マチェット…刃物の一種。ナタのようなもの。


倒れたバイクに寄りかかって休んでいた行科宮は、フと肌寒さを感じた。
見れば夕闇を白く雲が覆いはじめている。
ぽつ。
つむじに冷たいものが当たったので降り出したと気づいた。
「やべ」
慌ててバイクを起こしたが雨はあっという間にザアザアとやり出した。宮は右手に例の刃物を持ったままバイクにまたがり、スタートさせた。

(ピザが冷める…ピザが冷める………)


藍闇の街を灰色の雨が染めていく。マチェットの刃や、手についた血も雨がざんざか洗い流してくれた。服についた返り血もぼんやりとにじむ。遠景は霧がかかったように見通すことあたわず、聞こえるのはつんざくように弾ける水音ばかりで、自分がどこに向かっているかを知ることいっそう叶わない。しかし迷いなど雨に流されたかのように彼の頭からスッキリと忘れ去られていた。
そこへ、

ドッ
ドッ
ドッ

バイク後部への攻撃(?)!!?
衝撃でいきおいよく蛇行(〜〜〜)するがなんとか体勢を取り戻す。体勢を取り戻しながらミラーで確認すると、ピザケース(※布製)に、細い……… 矢だ。矢が刺さっていた。何の矢かはわからないが…
三本刺さっていた。
すぐにでもピザの状態を確認したいが、スピードを緩めた隙にピザが追撃に遭ったりしたらたまらない。

バァン!!

!! ほらっ後輪が撃たれてパンクしたぜ!?バイクはバクバクいってる!バランスを崩すが、走行を続行…!
(安全な場所へ!)
雨の勢いでスピードを保ちながら、住宅街のT字路を左折する。
ザザザザザ―――ッッ
知らない家の庭の生け垣に突ッこんで車両ごと庭に侵入する。横腹で家の壁に体当たるごとく停車して、宮はくるりと飛び降りた。
そこは軒下で、刺さった矢を抜いて(矢じりは吸盤ではなかった)、ピザケースのマジックテープをバリバリと剥がした。素早く中身を確認するが、ピザは無傷であった。胸中深く安堵する。
(敵の狙いは?)
恐らくピザじゃ、ない。

敵の狙いは…………オレだ。

(だったらオレがバイクから離れた方が、ピザは安全だ…)
ヘルメットはかぶったままバイクから離れる。
壁に背を押しつける。濡れててらてらと刃のゆらめくマチェット。武器を片手で中段に構えて、気配を潜(ひそ)めた。


オーナー:samantha

評価数:2
(elec.)(niv)


絵が混沌としてきた (elec.)(03/11 01時25分48秒)

この状態で、「狙いはピザじゃないから俺だ」っていう思考ができるのはアスロマさん並ですね。 (niv)(03/12 21時56分05秒)