名前:行科宮とてまりと眼鏡A【ぶらり湯けむり夢きぶん】
HP :5
攻撃力:0
防御力:0
素早さ:5
剣技:
 ・召喚剣<0/5/0/3/高高/死の欠片>
 ・召喚剣<10/0/0/3/速熱護衝絶/眼鏡A>
 ・召喚剣<10/0/0/3/速熱熱衝絶/覚醒テマリー>
 ・召喚剣<10/0/0/3/絶絶速速熱/時間>
 ・召喚剣<25/0/0/2/斬護護/瞬間>
 ・召喚剣<15/0/0/2/絶絶絶速熱/熱量>
 ・召喚剣<40/0/0/1/死/デスレア>
 ・召喚剣<5/0/0/3/鏡鏡鏡鏡鏡鏡/鏡海面>
 ・召喚剣<35/0/0/1/命回7/扉の向こうさらに向こう>

設定:
http://stara.mydns.jp/upload/up/sen11-2.jpg
http://stara.mydns.jp/upload/up/sen11-3.jpg


開かれた扉の向こうへ。急く心は次第に足も急がせた。
この先に、何があるのかなんて、知った事じゃあない、いや、知っているのかもしれないが。
そして俺は少しだけ先の思考にリソースを回しすぎたようで。

何かがいる。気づけなかった。圧倒的に自分は遅かった。
足は既に闇を、相手のテリトリーを踏みしめ、敵は既に数多の剣を振りかざし威嚇していた。
メイドロボが、死の闇を無理やり人の形に拵えたような悪趣味な人形が目の前に。
この思考のラグから来る死の香りに、記憶の奥が不快に疼いた。

脳に直接警告が届く。停止せよ停止せよ停止せよ停止停止停止停止。
神経に直接叩き込まれた言葉が肉体に影響を及ぼす。呼吸も何もかも、心臓以外が全て止まる。
凶剣の切っ先が眼球から進入し、視神経から伝って全て、存在も何もかもを圧倒的に侵略し滅し尽くす。行科宮は死ぬ。
警告として先行して送られてきたビジョンが数瞬遅れて、現実になる。
切っ先が瞳に届く。


届かなかった。
ぶるぶると振動する黒人形の後頭部に剣が刺さっていた。
「……てまり?」
剣の飛んできた方角を見ると、息を切らすてまりが居た。
お互いが言葉を交わす前に、てまりは再度オーロラメモリーにアクセスする。
10/0/0/4/熱熱衝衝/
暗闇の後頭部に向かって衝撃剣をひたすら投げつける。
数本投げたところで、暗黒は全ての暗黒剣と共に散り散りに吹き飛んだ。

「行こう!!」てまりがさらに奥に向かって走り出す。
やべぇワケわかんねえ!!思考も展開も何もかもから置き去りにされつつ、とりあえず俺も走り出した。

先ほどの雰囲気とは似つかわしくない、その辺の銭湯と錯覚するような建物に辿り着く。
マッサージチェア完備の脱衣場を走り抜け、湯に煙る引き戸を乱暴に開け放って中に入っていくてまり。扉横の看板には『再構成温泉』と書かれていた。
まあ、良くわからん風呂に入るのもなんだから(そもそもてまりは服すら脱いでない。俺が居るのに脱がれても困るが。)じっくり効能を眺めていると、てまりと、知らない男の叫び声が木霊した。
「てま…  うげぶ!」
慌てて風呂場に顔を覗き入れると腰にタオルを巻いた眼鏡の青年(おおよそさっきの修学旅行生のうちの一人だろう)が飛び出してきた!
鈍い音を立てて俺にぶつかる眼鏡野郎。何だこの嬉しくないラッキースケベ。

「痛……。」呻く俺と眼鏡。
風呂場の奥ではてまりが顔に手を当てて、指の隙間からコッチを見ていた。
古典的だぜてまりちゃんよぉ。どうせなら俺は女の子にぶつかられたかったんだけど。


オーナー:elec.

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