名前:S
HP :5
攻撃力:0
防御力:0
素早さ:4
剣技:
 ・裏切書簡
 ・召喚剣<10/0/5/1/盾魔/マジックシールド>
 ・召喚剣<5/0/0/4/速魔魔魔魔/(木の車輪)>
 ・召喚剣<5/0/0/3/鏡鏡鏡鏡鏡鏡/クイックシルバ>
 ・召喚剣<5/0/3/2/死鏡鏡護/錬剣術師まくろ=こすもす=りーん>
 ・召喚剣<5/5/0/2/斬斬/イガバッチド>
 ・召喚剣<5/1/0/3/速熱衝衝死/Cの微熱>

設定:
7.セーブ

 なえる=そむそく=おーかむ(NAEL=SOMSOC=ORCAM)は、イガバッチドの剣に興味を持っていた。
 なえるは錬剣術師だった。イガバッチドの剣を打って鍛え上げたこともある。なえるのおかげでイガバッチドは封魔の力を手に入れた。剣の魔力があまりにも大きかったために、抑えるための力も必要となっていた。

 蜂須賀鋭は罪人だ。本来ならば表の社会に復帰できるはずもない。
 しかし彼はアベンジャーだ。魔法学会の意向としては、コレクションをしたいのだろう。未知の魔法を吸い出すために鋭に教養をつけさせる。その目的を果たさぬ限り、鋭を決して殺してはいけない――ゆえに赤い船のときも桔月が常に見張っていた。鳥居恵と出会ったのは、鋭にとってプラスになったといえるだろう。
 そして現在、緋森高校二年生。素質のある者ならば、どんな身分でも入学できる高校だ。罪人でもアベンジャーでも構わない。不帯剣民が帯剣民に偽装をしても構わない。途心の扱いさえ長けていれば、そのまま居座ることもできる。緋森高校は実力主義、だが身分が実力を底上げするので、下層の者が入学するのはやはり容易いものではない。
 鋭は途心を桔月から教わった。短期間で構成を練り、「10/0/0/4/黙黙災怒1」で入学した。ただし特待生のクラスに入ることはできなかった。それでも緋森はエリート高で、鋭に学をつけさせるには十分な環境が整っていた。
 桔月は緋森高校を眺めながら、ビニール袋を手に乗せる。今は使う時ではない。魔法の粉には高熱の副作用が伴っている。鋭に使えばトリガーしかねない。
「診断書……。あの結果が本当なら」
 一刻も早く、鋭には魔法を解析してもらう必要がある。あの盾は反射しない。長年の観察から、桔月は把握しかけていた。現時点では鋭よりも熟知しているかもしれない。
 教えるべきか、否か。教えたところでこの暑さは止められないが。
 そう、今日も暑い。
 温暖化。熱帯化。異常気象。撃鉄の怒りに触れたかのように、気温は上がり続けている。
 鋭の魔法は意思(プラン)を無視し、熱によってトリガーされ、盾は維持されていく。このスキルに名前はまだない。それは彼が魔法を解析したときに、初めて名がつけられる。魔道書に登録されることで、魔法は正式に認められる。
「どちらが先に身につくかしらね、ドリー」
 桔月は少女を管理している。
 少女は閉じ込められている。狭くて暗い部屋で独り。桔月は時期が来るまで解放しない。
 恵は大切な鍵なのだ。
 Cを抑止するための――。


オーナー:かに

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