名前:JuN
HP :30
攻撃力:0
防御力:3
素早さ:7
剣技:
 ・加速剣
 ・加速剣
 ・加速剣
 ・加護剣
 ・加護剣
 ・加護剣
 ・加熱剣
 ・増殖剣
 ・衝撃剣
 ・重撃剣
 ・盾の剣
 ・盾の剣
 ・増殖剣
 ・絶対剣

設定:
白く、深い雪の山。
一軒の小屋があった。
そこには、老いた夫婦と若者が一人。
山で倒れた若者を、夫婦が小屋に運び込んだ。
夫婦は雪のように白く、長い髪をしている。
どちらがどちらか分からないくらい、良く似ていた。
彼らは同じく雪のように白い毛皮を着て、目を引くような大きな帽子を被っている。
若者は、驚いた。
彼らが麓の街では見たこともない姿だったからだ。
若者はまだ弱っており、暖かい小屋の中で眠ることにした。
異様な、もしくはまるで時代遅れのようだが、この夫婦の姿には何故か安心できた。

夫婦の一人が、目覚めた若者に鍋の中身を掬って寄こした。
若者はそれを見るなり、丁寧に断った。
若者には、肉を食べる習慣がなかった。
若者は食肉が禁忌とされている里の出身であることを、彼らに話した。
座っていたもう一人が、若者の故郷の古き王の話をした。

古き王は王になる前のある日、餓えと乾きに苦しんだ。
丁度この若者と同じように旅人に拾われ、食料として獣の肉を出された。
王は意を決してそれを食らい、自らを助けた肉となった獣の命に感謝を捧げた。
そして王はあるべき地位を手に入れ、多くの命を救ったとされる。

若者は、夫婦が遠く離れた里の言い伝えを知っていることに再び驚いた。
そして徐に、鍋に箸をつけ始めた。
若者は食肉より重い禁忌を犯し、故郷へ二度と帰ることはないという。
老夫婦は、それすらも見通していた様子だった。
彼らはすでに毛皮と帽子を脱ぎ、白き衣を纏っていた。
その姿は人ならざる者のように、神々しい。

鍋の中身はぴよらっとの耳汁。
老人達は、そっと若者に語りかける。
それはまだ、人間と精霊が共に暮らしていた頃。
人間はぴよらっとの精霊に感謝を捧げながら、その耳を切って食す。
ぴよらっとは自然の精霊がぴよらっとの姿を纏って出てきた化身。
人間たちは、そう信じていた。
ぴよらっともまた、人間の気持ちを受け取り、耳を彼らの命のために捧げていた。
しかし時代が進み、人間は次第にぴよらっとの精霊に心を捧げることを怠っていった。
やがて、山は雪に閉ざされた。
自然の精霊は忘れ去られたことを恨み、人間の命をこれまでよりも多く奪うようになった。

耳汁を食べ終えた若者に、老夫婦は尋ねた。
山の先には、巨大な「はは」がいる。
「はは」は、怒り狂った精霊の化身である。
「はは」に対し、何か手立てはあるのかと。

若者は手にした剣を見せると、ぴよらっとのような顔を見せた。


※ぴよらっと様ごめんなさい※


オーナー:kusa_hen

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(hosa)(stara)


みみじる (stara)(09/10 22時22分55秒)