名前:非実在戦士まもる
HP :10
攻撃力:0
防御力:0
素早さ:4
剣技:
 ・鏡の剣
 ・鏡の剣
 ・斬撃剣
 ・真法剣
 ・加速剣
 ・加熱剣
 ・絶対剣

設定:
海岸に出た。岸部のコンクリートの上には、ニュースの通り白く硬直した魚の死骸が打ち上げられていた。ここは快晴だが水平線を黒々とした雲がおおっているのが見えた。
「ここからどーやって海を渡ればいい?」
どこにいるのかわからないアマリリスに声をかけるが、すでに通信は途絶えていた。
「くそっ」
寝てるのか、それとも逃げた?まさか。

「運命からは誰も逃げられない」

少女の声がした。見れば、防波堤に腰かけて海に向かって足をぷらぷらさせていた。
僕は声をかけた。
「君、そこにいると危ないよ」
少女は振り向いたが、顔はわからなかった。奇妙な模様のヴェールをかぶっていたからだ。
「この世界はもうすぐ死ぬ」
ハスキーな声の女の子。表情も見えないが、声にも感情はこもっていない。誰だと問おうとしたとき、
「私がこの世界に迷いこんだのは偶然かな?どうでもいいケド」
少女は立ち上がると水晶を薄く切り出したような剣をかまえた。

「踊りましょ」

潮風にそよいだヴェールの下の口許はうっすらほほえんでいた。
「な―――」
しかし、戸惑う心とは裏腹に、僕の体はすかさず剣を構えて相手の剣を受け止めた。彼女が軽やかな動きで繰り出す剣を、最小限の動きでさばく。
気づいていた。これは僕の魂に書き込まれた剣師の記憶。そう、彼女の造った世界はすでに何度も終末を迎えてきた。
僕の反撃を、彼女は剣の表で弾いて言う。
「私はただの糸の切れた人形。でも死という糸は途切れなかった。どこまでもどこまでも続いてる」
「……なに?」
「君の剣でもきっと切れない。この世界[クローズド]の主はもうすぐ死ぬわ。」
「え…」
アマリリスが死ぬ?

「それって"侵入者"のせいなのか?」
そのとき振り切った剣の剣圧が、少女の腕に赤い筋を描いた。
「君が、侵入者なの?」
黒々とした雲は、すでに僕らの上空をおおっていた。


オーナー:samantha

評価数:5
(suika)(suika)(L_D)(mayo)(GinIsami)


お疲れさまでした。楽しかったです。 (suika)(11/30 00時46分48秒)

さまんささんの描写は言語化できないけどなんか好きだ。 (suika)(11/30 00時47分22秒)