設定：
かつて、彼は深い愛情をかけた女性がいた。
二人の間には少し価値観の違いがあったが、それでも愛がすべて乗り越えると彼は信じていた。
彼女のためなら彼は自分にとって一番馴染みの魔術でさえあきらめる、それほど自分のすべてを捧げた。
やがて彼はプロポーズした、彼女もそのプロポーズを受け入れた。

しかし、結婚式を挙げる前に、彼女は突然姿を消し、それから行方は分からなくなってしまった。
彼は何度も召喚の儀式を行って天使に婚約者の行方を尋ねてたが、この事だけ天使は彼に答えなかった。

彼は長い間待ち続けていた。
そしてある日、ようやく天使が初めて彼に婚約者の行き先を教えてくれた。
「君の婚約者は冥界にいる。彼女はもう死んだ。」

彼は様々な本を調べ、儀式の準備を整え、呪文を歌え、蝋燭使って自らの魂を冥界に向かった。
すべては亡き婚約者の魂を連れ戻すために。

しかしそれは言い訳かもしれない。
婚約者に捨てられたこと以来、自暴自棄になった彼はずっと死にたかったが、
死と魂を熟知していた魔術師だから自殺できなかった。冥界に行って婚約者と共に死にたいこそが本音かもしれない。


少し探し回った後、ついに冥界の川の対岸に亡き婚約者の姿を見つけた。
彼は大声で彼女の名前を呼んでいたが、
彼女は振り返らなかった。
焦った彼は何も考えずに彼女に向かって駆け寄って、そのまま川に落ちてしまった。

オーナー：theta

(出典：新規剣±1部屋ver9)

評価数：4
(84n)(EscaeP)(「こうやどうふ」)(utsm3)